動画キャプション (字幕) の品質基準 : FCC のルールより

Media Access Australia のウェブサイトに掲載された記事「New caption quality rules take effect in the US」を読んだのがきっかけですが、米国の連邦通信委員会 (Federal Communications Commission : FCC) がテレビ放送におけるクローズドキャプションの品質ルールを新たに発表した (2015年3月16日より発効)、ということを知りました。FCC の公式サイトでもニュースリリースが出ています

註 : Media Access Australia とは、ウェブなどのメディアに対する、障害者のアクセシビリティ向上を支援しているオーストラリアの NPO です。アクセシビリティに関するニュースを頻繁に発信していて、私も普段から参考にさせていただいています。

外国 (米国) の、しかもウェブを対象としたものではない (テレビ放送を対象とした) 話ではありますが、ここで挙げられているキャプション (字幕) の品質基準は、ウェブにおける動画にも適用できそうです。

正確であること (Accuracy)
キャプションは、番組 (=映像コンテンツ) における対話の内容と合致していて、綴りや句読点が正しく表記されていて、かつ必要な非言語的情報を提供しなければならない。
(Captions must match program dialogue, be correctly spelled and punctuated, and provide essential non-verbal information.)
同期していること (Synchronicity)
キャプションは、できるだけ細かいタイミングで、音声と合っていなければならない。
(Captions must coincide as closely as possible with the audio.)
完全であること (Completeness)
番組 (=映像コンテンツ) 全体にわたって、キャプションは提供されるべきである。
(The entire program should be captioned.)
配置が適切であること (Placement)
キャプションは見やすく、他の重要な画面上の情報を遮らず、読みやすい十分な大きさで提供されるべきである。
(Captions should be viewable, not block other important on-screen information, and be the appropriate size for legibility.)

個々の項目を読むと、いずれも当たり前に感じるかもしれませんが、放送通信事業の規制監督を行なう (合衆国政府の) 独立機関が検討し策定した品質基準ということで、音声を伴う映像コンテンツに (聴覚障害に配慮した) 情報保障を提供する際の十分条件は網羅されていると言えるでしょう。ウェブで動画を配信する際の、キャプション制作および品質チェックのヒューリスティクスとしても、参考になると思います。

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