すっきりした印象になったOpera 10.5

ブラウザ「Opera 10.5」がリリースされました。すでに使われている方もいらっしゃるかと思いますが、私も早速入手してみましたので、主にユーザーインターフェース(UI)の観点から、基本機能の使用感について簡単にレビューしてみたいと思います。

ひとことで言うと、「Google Chrome ライクになったなあ」という印象です。タイトルバーやメニューバーがブラウザウィンドウの上部になく、すっきりした外観になっています。
Opera 10.5 画面

機能の呼び出し

各種メニューは普段は隠れていて、左上のOperaアイコンをクリックするとドロップダウンで表示される仕組みになっています。
Opera アイコンとドロップダウンメニュー

機能パネルの呼び出し 機能パネルが表示された状態 ブラウザウィンドウ左下の「パネルボタン」(図中の1)を押すことによっても、各機能を呼び出すパネルの表示/非表示を切り替えることができます。
また、事前の設定が必要ですが、ブラウザウィンドウの左端のわずかな余白部分(図中の2)をクリックしても同様に機能パネルを表示/非表示することができます。これはある意味宝探しのようなもので、気づかれない可能性も大きいのですが、一度学習すればユーザーは、マウスをわざわざ左下の「パネルボタン」まで動かさなくても各機能を呼び出すことができます。このように控えめながらも、ユーザーのマウス移動距離を極力短くする配慮は、とても興味深いです。

アドレスバーと検索窓

アドレスバーには、URLを入れても良いし、検索文字を入れても良い。という仕様になっています(「アドレスまたは検索文字を入力」と明示されています)。ただその場合、右側にある検索窓と機能的に重複するのでは?という意見もあるかと思います。実際、Google Chromeではその点を考慮してか、よりシンプルに、入力窓をひとつだけ用意してURL入力と検索文字入力を兼ねています。ただし、既存のモダンブラウザを使用している大半のユーザーのメンタルモデルを考えると、「アドレスバーとは別に、右側に検索窓がある」という認識が既に出来上がっているように思います。その意味で、Google ChromeのUIはロジカルかつシンプルながらも、かえってユーザーを戸惑わせる可能性も秘めています(学習すれば解決するものの)。恐らくOperaは、ユーザーの既存のメンタルモデルに合わせることを重視したのだと思われます。

表示倍率の設定

表示倍率パネル 面白いのは、拡大/縮小表示機能です。ブラウザウィンドウ右下の「表示倍率」で、スライダーを使って直感的に調節できるようになっています。また、そのときに開いているブラウザウィンドウ幅に合わせて、Webページの表示倍率を自動的にフィットさせる機能もあります。
原寸表示に戻したいときは、ワンクリックで([100%]ボタンを押す)瞬時に戻ることができ、便利です。欲を言えば、スライダーだけで細かな表示倍率を設定するには限界があるので、[100%]ボタンの数値部分が編集可能になっていて、任意の倍率を直接入力できるようになると、面白いかもしれません。


総じて、機能過多による情報ノイズをできるだけ排除し、すっきりとシンプルなUIを実現していると言えます。それでいて、Google Chromeほど斬新すぎることはなく(たとえば、タイトルバーの右側の「閉じる」「最大化」ボタンの類は、Google Chromeのようなオリジナルデザインを採用せず、一般的なWindowsアプリケーションの外観に倣うなど)、ユーザーの既存のメンタルモデルを活かす配慮もなされていて、バランスをとるための配慮がうかがえます。

冒頭に、Opera 10.5は「Google Chrome ライクになった」と書きましたが、今後のモダンブラウザのUIは、このようになってゆくトレンドなのか、気になるところです。個人的には、ブラウザのUIは「simple is best」だと思っているので、他のブラウザのバージョンアップも含めて、今後が楽しみです。