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お問い合わせフォームのAjaxサービス「VisitorContact」

お問い合わせフォームをAjaxのポップアップで表示できる面白いサービスがありますので、ご紹介したいと思います。「VisitorContact」というサービスです。

VisitorContactの実装は簡単です。VisitorContactのサイトにサインアップして必要な情報を入力すると、埋め込み用のJavaScriptコードが生成されるので、それをご自身のWebページにコピー&ペーストするだけです。これらの手続きは基本的に無料です。

このVisitorContact、ユーザビリティの観点で細かく見るといくつか問題があるため、もろ手を挙げておすすめ!というわけではありませんが、ユーザー行動の動線を少しでも短くし、ユーザーが目的を達成しやすくする試みとして、Ajaxの利点をうまく活用していると思います。

VisitorContactのフォームは、「contact」と書かれたリンクバッジをクリックすると、その場で(ブラウザ上でWebページが切り替わることなく)、お問い合わせフォームが開きます。試しにこのページに実装してみました。ページ右側に浮かんでいる「contact」バッジをクリックすると、フォームがポップアップ表示されます(ちなみにフォームの送信先は架空アドレスに設定しているため、実際には私に届きません)。

シンプルな内容のフォーム(名前、メアド、表題、本文)であれば、わざわざ「お問い合わせページ」に遷移しなくても、ユーザーが気軽にフォームに情報入力できる環境を提供できます。詳細なコンテンツページ(たとえば商品やサービスの具体的な説明ページ)でこのようにコンタクトフォームをポップアップ表示できれば、ユーザーが気軽にコンタクトできるチャンネルが増えるので、ユーザーにとっての利便性はもちろん、サイト運営側にとってもコンバージョン率の向上を期待できそうですね。また、サブミット直後に送信者宛に通知メールを自動返信する機能も標準装備されており、気が利いたサービスと言えるでしょう。

このように手軽で便利なVisitorContactですが、残念ながら、次のような問題点もあります。とはいえ、こういうツールが出てきたこと自体はとても面白いと思いますし、今後、下記に配慮された改善がなされれば良いな、という期待の意味も込めて、挙げさせていただきます(日本で、どなたか、開発してくれないかな...?なんてことも思ったりして)。

ユーザビリティ上の問題点

ユーザビリティの観点で見ると、現時点では、以下の問題が挙げられます。

  • ユーザーインターフェース(UI)のラベルが英語のみで、日本語化することができない。
  • ポップアップ表示の周辺領域が暗くなり、かつ、暗さ(透過度)をカスタマイズできない。ユーザーがブラウザの[戻る]ボタンをクリックすると、ユーザーのメンタルモデルと乖離したフィードバックを返してしまう恐れがある(ご参考:Ajaxによる画像の拡大)。
  • ブラウザウィンドウが小さい状態でリンクバッジをクリックすると、ポップアップが適切に表示されず(隠れてしまう部分がある)、その後ブラウザウィンドウを拡大したりスクロールしたりしても、ポップアップの表示は適正化されない。
  • 自動返信メールの件名や内容は日本語だと文字化けする。
  • 元ページが非SSLページの場合、フォーム部分だけをSSL暗号化することができない(Ajaxを使ってページ遷移を伴わないポップアップである以上、仕方ないかもしれません)。
  • フォーム領域内に、ユーザー行動にとってノイズとなる広告が表示される(有料プランにアップグレードすれば広告は非表示できます)。

アクセシビリティ上の問題点

アクセシビリティの観点では、以下の問題があります。

  • キーボード操作でリンクバッジにアクセスする(ポップアップフォームを開く)ことができない。
  • 視覚的なCAPTCHA認証がある(設定によって非表示にすることができない)ため、視覚障碍をもつユーザーは使うことができない。
  • フォームを送信後、キーボード操作でポップアップを閉じることができない。

ただしこれは、、それほど深刻ではないと考えることもできます。というのも、マウス操作ができないユーザー(スクリーンリーダーなど音声読み上げ支援技術を利用しているユーザーを含む)や、JavaScriptが使えない環境のユーザーは、伝統的な「お問い合わせページ」にリンク(ページ遷移)してコンタクトフォームにアクセスできれば、目的を達成できるからです。

そもそも、Ajaxは「機能しなくてもユーザーは困らない。でも、機能すると、便利だったり楽しかったりする」存在であるべきだと思います(AjaxによるUIが、ユーザーが目的を達成するための唯一の動線になってはいけません)。その意味では、VisitorContactは、伝統的な「問い合わせページ」の代替としては使えないことを、よく理解しておく必要があるでしょう。導入するとしても、あくまでも、伝統的な「お問い合わせページ」を補足するコンバージョン誘導手段として、使うことです。

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