Firefox 3 のユーザーインターフェース改善
代表的なブラウザ(ホームページ閲覧ソフト)のひとつであるFirefoxが このたびバージョンアップし、Firefox 3が正式にリリースされました。 Windows(XP、2000、Vista)、Mac(OS X 10.4x 以降)、Linuxで使用できます。さっそく自分のFirefoxをアップデートしてみたのですが、UI(ユーザーインターフェース)が色々と改善されていて、以前に比べるとだいぶ、かゆいところに手が届くようになってきたなあ、という印象を受けました。
下のふたつの画像は、それぞれFirefox 2と3のユーザーインターフェースを比較できるように並べてみたものです。前者がFirefox 2、後者がFirefox 3です。


それでは具体的に、どんな点が改善されているのかをいくつか見てみましょう。
[戻る](バック)ボタンの視認性
上のふたつの画像を見比べてみると、Firefox 3では、左上に配置されている[戻る](バック)ボタンがかなり目立つようにデザイン変更されているのがわかります(従来は、[戻る]ボタンと[進む]ボタンの視覚的な重み付けが同等だったのに対し、今回のバージョンアップでは、[戻る]ボタンに重きが置かれているように見えます)。恐らく、このデザイン変更は妥当だと思われます。というのも、私自身、何度かユーザーテストを実施していますが、そのたびに、ユーザーの多く(特に一般的な、さほどパワーユーザーではない人)が、[戻る]ボタンを頻繁にクリックする(必要とあらば何回でも連続クリックして、戻ろうとします)ことに気づかされるからです。その一方で、[進む]ボタンがクリックされるケースは、実はあまり見たことがなかったりします。
アドレスバーにURLを入れたときの表示
Firefox 3のアドレスバーにURLを入れると、あらかじめブックマークされているページやこれまでの閲覧履歴をもとに、該当しそうなページの<title>要素の記述を大きく表示してくれるようになっています。これにより、ユーザーが希望のページを見つけやすくなっています。<title>要素は、SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)の観点でも重要であることは、すでに聞いたことがあるかと思いますが、このようなブラウザ内部の機能でも<title>要素の内容が積極的に活用されるとなると、今後ますます、<title>要素はわかりやすくキャッチーに記述する必要がありそうですね。
アドレスバーの機能について、ついでにもうひとつ言及すると、URL表示の右側に星印が見えます。この星印をクリックすると、当該ページを瞬時にブックマークすることができます。ただこの機能、星印をクリックした直後に明確なフィードバックがなく、いつのまにかブックマーク登録されてしまう(しかも任意にフォルダに振り分けたりできない)ので、ブックマークを使いこなしているユーザーにとっては、やや難あり(改善の余地あり)かなと思います。また、星印とそのすぐ右側の下向き三角形ボタンが隣接しているので、「下向き三角形をクリックして閲覧履歴を見ようと思ったら、誤って星印をクリックしてブックマークしてしまった」という操作ミスも、懸念されます(杞憂でしょうか?)。
セキュリティ情報へのアクセス

決して直感的なユーザーインターフェースとは言えないのですが、アドレスバーの左側の部分(サイトによっては、ファビコンという小さなシンボルマークが表示されます)をクリックすると、当該ページの暗号化/認証に関する情報を瞬時に開くことができます。さらに[詳細を表示]ボタンをクリックすると、セキュリティに関する詳細情報を開くことができます。Webサイトのセキュリティについては、ユーザー側も意識が高まってきているので、こうしたクイックアクセス機能があることで安心感につながるかもしれません。
ページ全体のズーム
さりげなく「表示」メニューの中に隠れているのですが、Firefox 3では、ページ内のテキスト(文字)の拡大/縮小だけでなく、ページ全体を(画像を含めてページのレイアウトを崩さずに)拡大/縮小することができるようになりました(Operaのズーム機能と同じですね)。画像ごと拡大できてしまうことについては、その結果、横スクロールの出現が避けられないなどの理由から、賛否両論あるかもしれませんが、Firefox 3の場合、ユーザーの好みに応じて、拡大/縮小表示する対象をテキスト(文字)だけにするのか、あるいはページ全体にするのかを任意に選ぶことができる点が、とても気が利いていると思います。弱視のユーザーの場合、文字だけでなく関連する画像も拡大して見れると、情報を得る上での助けになるかもしれません。
拡大/縮小表示について一点だけ注文があるとしたら、できれば、「表示」メニューの中にこの機能が隠れているのではなく、ツールボタンが並んでいるバーに、拡大/縮小のボタンがわかりやすく配置されていれば、なお良かったのに、と思います(Appleのブラウザ Safariのように)。そのようにして、拡大/縮小機能の存在がユーザーにもっと伝わるようになれば、わざわざWebページ上に文字拡大/縮小機能を実装しなくて済むのに...と思いました。
いろいろ挙げましたが、全体的には好印象です。Webのユーザビリティは、コンテンツ(サイトまたはページ)のユーザビリティと、ブラウザのユーザビリティの相乗効果でどんどん良くなっていくと思うので、こうしたブラウザ側の改善は、Webユーザーにとって歓迎すべきことだと思います。これに触発されて、他のブラウザにもいい影響があるといいなと思います。
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