Internet Explorer 7で加速するWebユーザー行動のトレンド

Internet Explorer 7(IE7)の日本語版が、2006年11月2日に正式公開されました。「IEの新しいバージョンが出たのね」「Webサイト(ページ)のレイアウト崩れをチェックしなきゃ」くらいに思っているウェブマスター/制作者のみなさんも多いかと思いますが、実はIE7の登場は、Webにおけるユーザー行動、ひいてはユーザーエクスペリエンスを大きく変える可能性があることに、お気づきでしょうか?

IE6からIE7にバージョンアップした中で、特徴的な新機能には、以下のものがあります。

検索ボックスの常時表示(アドレスバー)
ユーザーはいつでも、検索エンジン(GoogleやYahoo!など)で検索することができます。
タブブラウジング機能
ユーザーは手軽に、複数のWebページを立ち上げて、比較検討することができます。
RSSリーダー
ユーザーは特別なソフトウェアをインストールしなくても、RSSフィードの購読(任意のサイトの最新情報の入手)ができます。
よりWeb標準に準拠したレンダリング(ページの表示)
Web標準(HTMLによる文書論理構成+CSSによる視覚表現)に則ったWebページをIE6で表示すると、IEの独自解釈でのレンダリング(ページの表示)によって不具合が見られるケースが多々ありましたが、IE7では、Web標準で定義されたレンダリング仕様の再現性(忠実度)が高まっています。

実はこれらの機能は、特別に目新しいものではなく、すでに他のブラウザ(FirefoxOperaSafariなど)では実装されているものばかりです。しかしながら、ブラウザのシェアの8割以上をIEが占めていることを考えると、IEが(遅まきながらも)このトレンドに乗っかって来たことのインパクトは、やはり大きいと言えるでしょう。

では、IEを含め主要なブラウザがすべて、このような機能を兼ね備えることになった現在、Webサイトの構築/運営には、どんなことが求められるのでしょうか?

まずは、検索ボックスの常時表示についてですが、ユーザーがより気軽に検索エンジンで検索するようになりますので、サイト内のあらゆるページがランディング(着地)ページになる可能性が増します。LPOとユーザビリティで述べたように、各ページのユーザビリティをしっかり確保する必要があります。もちろん、より一層のSEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)やSEM(Search Engine Marketing:検索エンジンマーケティング)が重要なのは言うまでもありません。

タブブラウジング機能については、競合サイトとのシビアな比較にさらされる可能性が高まるわけですから、よりレベルの高いユーザーエクスペリエンスを提供できること、が鍵になってくるでしょう。

RSSリーダーという点で考えると、やはり「マメな更新(RSS配信数を増やしてユーザーにアピールする)」と「適切なWebライティング(RSS配信を一読したユーザーを惹き付け、サイトに誘導する)」が必要になってきます。

そして最後に、Web標準に則った、基本に忠実なコーディングです。SEOやアクセシビリティ、サイトのメンテナンス(管理/更新)効率化といった点でメリットのあるWeb標準ですが、未対応のサイトが少なくありません。ただし、これからは「IEがWeb標準にあまり準拠していないから...」という言い訳ができなくなることでしょう。

いかがでしょうか?IE7がもたらすインパクトは、決して小さなものではないと言えそうですね。ユーザー(お客様)の目線で、ご自身のサイトを見直してみることをおすすめします。