LPOとユーザビリティ
- 公開日 : 2006年3月5日 (2011年1月11日 更新)
- カテゴリー : ユーザビリティ
近頃、SEO(検索エンジン最適化)やSEM(検索エンジンマーケティング)の専門家が「LPO」というコトバを口にするのをしばしば耳にします。3文字略語が多い業界ですが、このLPOとはどういうものなのでしょうか。また新しく、ノウハウを勉強しなければならないシロモノなのでしょうか?
LPOとは、Landing Page Optimizationの略で、「ランディングページ:着地ページの最適化」という意味です。「せっかくSEOやSEMを施してサイト(ページ)に訪れてもらっても、そこから先、コンバージョン(たとえば、資料請求をしてもらう、お問い合わせをしてもらう、購入申し込みをしてもらう、など)に結びつかなければ意味がないでしょう。だから訪れてもらったページから先に進んでいただけるよう、そのページ(またはサイト全体)をきちんと最適化しましょう。」という考えかたです。
賢明な読者でしたら、「これってつまりユーザビリティのことなのでは?」と思われたかもしれませんね。私は以前、SEOとユーザビリティ(その2)の結びで下記のように述べていますが:
「Webサイト来訪前の」SEOと「Webサイト来訪後の」Webユーザビリティは、一対で考えるべきものと言えるでしょう。
上記の「Webサイト来訪後」をカバーするのがLPOなわけで、つまり、LPO(ラインディングページ最適化)とはユーザビリティの向上に他ならないのです。
Web(インターネット)の世界では、色々なコトバが生まれては消えてゆきます。新しい用語が出ると、それに便乗したコンサルタントも出てくることでしょう。しかし必ずしもその新しい用語が「真新しい概念」を示しているとは限らず、既存の概念やノウハウを組み立て直したものであることも少なくありません(それ自体が悪いということでは決してありません。たとえばGoogleマップ(Googleローカル)などのベースとなっているAjaxは、既存の技術をうまく寄せ集めた好例ですね)。
それゆえに、もし皆さんが「これからはSEOに加えてLPOが大事です。うちにお任せください。」という業者の売り込みを受けた場合は、その業者が既存のノウハウであるWebユーザビリティを「正しく」理解しているのか、しっかりと見定めるようにしましょう。LPOを実現するには、ユーザー行動のシナリオが必要であり、その前提としてターゲットユーザーを明確にする必要があるわけですが、これはユーザビリティ向上のための基本ノウハウでもあるのです。ユーザビリティを単に(不特定多数のユーザーにとっての)「使い勝手」「使いやすさ」(easy to use)くらいにしか認識していないような業者では、恐らくきちんとしたLPOはできっこないでしょう。ご用心…!